リハビリサポート琵琶だより6月号 NO103

リハビリサポート琵琶だより6月号 

 令和7年6月1日

NO103

~始めに~

通所リハビリとは何をしている所かご存じですか?

通所リハビリテーションとは、介護老人保健施設や病院、診療所などに通い、専門的なリハビリを

受けることで、身体機能の維持や回復を目指す施設です。食事や排せつなど日常生活上の支援が

受けられるほか、歩行訓練や体操・住宅改修・福祉用具のアドバイス、看護師による健康チェック

なども受けられます。

リハビリサポート琵琶では、運動機能や栄養維持といった個々の要素の改善を目指すだけでなく、

心身機能の改善や環境調節を通じて、生活の質(QOL)の向上を目指しています。

高齢者の生活機能を改善するためには、体の動かしやすさ(の向上)と共に自信ややる気など、

意欲の向上を図っていくことが重要です。

今回はリハビリサポート琵琶にて使用しているマシントレーニング(パワーリハビリ)をご紹介

したいと思います。

 

 

~パワーリハビリテーションとは

「パワーリハビリテーション」は、高齢者の動作がにぶくなる原因は「筋力の低下」ではなく、

神経の働きが弱まっていることにある、という考え方から生まれた運動プログラムです。

眠っている筋肉をやさしく動かして、全身の神経や筋肉を目覚めさせることを目指します。

楽しく、無理のない運動を通して、「また歩きたい」「出かけたい」「元気になりたい」

そんな前向きな気持ち(活動変容)を引き出します。

~なぜトレーニングマシンを使うの

①安定した動きなので、繰り返しの運動がしやすく、自然な動作を身につけやすい。

②体の大きさや体力に関係なく、無理なく取り組みます。

③姿勢や負荷を一定に保てるので、安定した運動効果が期待できます。

④本格的なマシンを使うことで、健康への意識や自信が高まります。

リハビリサポート琵琶では、3種類のパワーリハマシンを導入し、ご利用者様一人ひとりに

合わせたプログラムを行っています。

プレステップ(バイオステップ)

歩行動作に近い、効率的な全身エクササイズ。

〈ポイント〉

・下肢の関節の負担を軽減

蹴り返し時に起こる関節への衝撃を少なくし、よりスムーズで連続的な運動が行えるように

設計されています。ペダルを踏み込むだけで簡単にエクササイズが始められ、長時間トレーニングも

快適です。

・独自の制御機構で自然でスムーズに全身エクササイズ

アーム部分とフット部分が連動式になっており、上肢と下肢の動作比率を1:1にする独自の

制御機構を採用。ダイナミックな下肢の動きに対しても、腕が無理に引かれる事がなく、自然で

スムーズな上下肢運動が行えます。

・身体にやさしい安全設計

シートに適度なクッション性を持たせているため、体幹が不安定な方もしっかりと座れます。

また立ち上がりをサポートする固定ハンドルやシートベルトなど、随所に安全設計が施されて

います。

*次回は、プレステップ以外のパワーリハビリの紹介をしたいと思います。

活動紹介

~レクリエーション~

洗濯ばさみを使ってペットボトルのキャップを掴み、紙コップへと運ぶゲームを行いました。

2人1組になり、交互に紙コップへ洗濯ばさみで掴んだキャップを運んでいきます。勢いよく

掴むとキャップが弾かれ飛んでいしまいます。力加減をし、掴む場所を考えながら一つずつ

丁寧に掴みます。紙コップから溢れキャップが落ちないよう慎重に取り組まれる利用者さんが

多く見られました。中には次々にキャップを掴み入れ、キャップ同士が重なり落ちない

ファインプレーも飛び出しました。身近な洗濯ばさみが手のリハビリになると感心される

利用者さんもおられました。

 

~創作活動~

5月といえば「こどもの日」。鯉のぼりが川を上る様子を躍動感あふれる形で壁面に表現しました。

鯉の鱗は絵の具を使い3色で表現し、鱗一つ一つが立体的になっています。波を両用紙で表現し

より一層躍動感を出しています。鱗一つ一つの細かな作業を利用者さんが手分けし作って

頂きました。龍の貼り絵も利用者さんが一生懸命に貼って頂きました。

 

~季節のおやつ~

新茶やよもぎの季節となり、抹茶ケーキや抹茶わらび餅、柏餅(よもぎ)がふるまわれました。

少しずつ気温も上がり、アイスコーヒーを注文される利用者さんもおられました。新茶の季節と

聞き季節を感じると話される利用者さんや、アイスクリームの乗った抹茶わらび餅を見て

「今日は暑いんでちょうどよかった」と話される利用者さんもおられ、お腹も大満足な様子でした。

 

~口腔体操~

先月より始めた口腔体操。長浜はっきり言葉をはじめ、頬と舌の体操、パタカラ体操、唾液腺

マッサージ、おでこ嚥下体操、あいうべ体操を組み込み20分ほどの体操をおやつ前に行って

います。長浜はっきり言葉は「言いにくい言葉や」「難しいな」と話される利用者さんも

おられる中、何度も繰り返し行われている利用者さんは、職員より大きな声でハキハキと

言われていました。なぜ口の体操が必要な事なのか等も、利用者さんに考えていただきな

がら体操を行いました。

 

 

~6月・7月予定~

6/23~27   口腔体操

6/30~7/4 お楽しみビュッフェ

7/7~11   カレンダー作り  

7/14~18   レクリエーション

7/21~25   口腔体操

 

あとがき(令和7年6月)

日ごとに夏の気配が感じられる季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、最近ニュースでも取り上げられております「米価格の高騰」について、私たちの生活にも少なからず影響が出始めています。天候不順や輸送コストの上昇、さらには国際的な需給バランスの変動などが重なり、日常の食卓を支えるお米が今、見直される存在となっています。小泉農林水産大臣のスピード感ある対策に期待をし、何とか安定した価格で継続して店頭に並ぶことを祈念します。

当施設でも、栄養管理の中で食材の選定や調達に工夫を凝らしながら、皆様に変わらぬ食の楽しみをお届けできるよう努めてまいります。

こうした変化の中にあっても、入所者の皆様が安心して毎日をお過ごしいただけるよう、職員一同一層の気配りと配慮を忘れず、日々のケアに取り組んでおります。今後ともご意見やご要望をお聞かせいただければ幸いです。

梅雨に向け、体調を崩しやすい時期でもあります。皆様、どうぞご自愛ください。

 

   
(Photo:老健琵琶に咲くあじさい)